Thunderbeam/muraduki長文欄

むらづきのブログ(三代目)

上橋様へ「ペン習字ペンに、開明墨汁、入れてみた。」

激辛オフ会の時、万年筆の話をしましたが、まだ万年筆買う気なら役立ちそうな情報。

  • つけペンの代わりという用途なら、デスクペンでもいいかも。こういうやつ→http://www.pen-house.net/pen/pilot/dp_500.htm
    • ここでは高いのしか載ってませんが、文具屋に行けば700円位からあります。
    • パイロットの「ペン習字ペン」なら500円。描き味がカリカリ気味でペン先もEF(極細)しか無さげですが、まず安いし分解もできるのでメンテナンスが楽。軸の色も幅があり透明を選べばさらにメンテが楽。
  • 原稿用に使うインクははっきりした黒で耐水性があるのでないとダメと昔読んだ気がしますが、普通の万年筆インクは耐水性が無いですし、あまりはっきりした黒ではないです。
    • 万年筆インクでもプラチナが出してるカーボンインクは割とはっきりした黒で耐水性もあります。しかし、今はカートリッジしか生産されてないと聞きます。
    • タチカワ新ペン先用インクカートリッジならさらに原稿向けな気もしますが、手元に無いので新ペン先以外に合うか不明。画像で見た感じ、プラチナのに似てる気がしますが…。
    • 耐水性を求めないなら無難に純正品か他社の万年筆用黒インク、あるいは水溶性インクを使ったほうが良いでしょう。
  • コンバーター。カートリッジみたいにつけて、インクを吸入して使うやつです。これを使えば他社のインクだろうがイカ墨だろうが使えます。とはいえ万年筆向けでないのだと描きにくくなったりえらい事なったりするかもです。
    • まず店頭には無いのでペン買う時にお店の方に聞いてみてください。
    • パイロットのコンバータは20,50,70の三種類。
      • 20:200円、小型、こいつだけ不透明、どれにも合う。
      • 50:500円、中型、一番無難そう、小さいのには合わない。
      • 70:700円、大型、買ったこと無い。

ちょっと実践編。

  • ペンにコンバーターつけて適当なインク吸わせてみました。
    • テスト一号「細字」
      • パイロットelite/ペン先:14金,F(細字)/昔から家にあったやつ。硬い。
      • コンバーター20:これより大きいのは無理っぽい。
    • テスト二号「極細」
      • パイロットペン習字ペン/ペン先:素材不明,EF(極細)/試しに買ってみたやつ。安い。
      • コンバーター50:根元が完全に入りきらないのだが、実用上は差し支え無し?
  • 1:ロットリングACP Violet:耐水性のインク。製造中止だかで半額になってたのを買った。もう数年前からある。
    • 一号→インクが出にくい。そのままだと実用には難しい。まあ薄めれば使えます。
  • 2:開明墨汁:墨。漫画原稿で使われるインクの代表的なものの一つですか?
    • 一号→速筆ではかすれることもあるが、割と普通に描ける。ちょっと薄めればだいぶ良いのではないか。
    • 二号→普通紙の上ではかなり不安。上質紙の上なら割と描けるけど、しばらくしたらうまく描けなくなったので割と薄めた(見た目COPIC DRAWING PEN並の薄さ)ました。上質紙の上でちょっと力入れれば普通に描ける感じ。

というわけで、パイロットのペン習字ペン+コンバーター50、合わせて1000円で色々試すか、プラチナのカーボンインクつきデスクペン800円といった感じでしょうか。

  • 参考
  • 大雑把な指針・個人的な感想・聞きかじりの知識
    • 万年筆はEF極細/F細/M中/B太となっています。他のタイプもありますがそこらへんは会社によって表記が変わってきます。
      • 同じ表記でも海外産は1ランク位太いです。日本字と英字の画数の差のせいだとか聞いたことがあります。
    • 安いのは硬く、高いのは柔らかい描き味。
    • セーラー
      • セーラー万年筆株式会社
      • 100円ショップでよく見る社名だが、万年筆会社としてはむしろ国内の王者といった風格がある。
      • 定番のプロフィットシリーズ。それに長刀研ぎなどのペン先加工も有名。
    • パイロット
      • 株式会社パイロットコーポレーション
      • 漫画描きにはHI-TEC-Cとインクで有名な会社だと思う。あとDr.Gripか。個人的にはマッドサイエンティスト的なイメージがある。「ワシの理論を消すなぁァァ!」というD-inkのCMのイメージそのまんま。
      • 万年筆の方は工業製品的らしい。描き味が硬く、ハズレ製品が少ない。あと、キャップレスとかP式吸入と、やはり高い技術力で面白げな物を作っている(や、実用性もありますよ)。
    • プラチナ
      • プラチナ万年筆株式会社(サイトはないのかな?)
      • 社名が紛らわしい。「プラチナの万年筆」って聞いたら勘違いしそうだ。もっとも、そんな会話聞く機会もないが。
      • パイロットとは逆で柔らかく、色々と手作りっぽい感じらしい。あと、カーボンインクはココ。
    • 万年筆について語っているサイトは色々あるが、つけペンの代用という用途を考えるとあまり参考にならない気がする。
      • とはいえ、ペンの手入れ方法とかについては参考になります。
      • 検索すると、万年筆で絵を描く絵描きは居るようだが、それ以上のことはわからない。
      • 参考になりそうなのは…http://akisa.cocolog-nifty.com/blog/2004/01/post_28.html